産後、赤ちゃんとの生活に慣れ始めたころに立ちはだかる次の壁「離乳食」。
私は作業療法士という食事動作を教える仕事をしているにもかかわらず、離乳食に大苦戦しました。
夜間授乳もある中、夜な夜なレシピとにらめっこしながら初めての工程に悪戦苦闘。
子育ての負担がまた一つ加わり、自分の身体が悲鳴を上げているのに気づかず頑張っていませんか?
私事ですが今思えばこの時期に産後うつ状態になっていたと思います。
2人目育児にして程よく手が抜けるようになったので、頑張りすぎない離乳食の技をご紹介します。
はじめての離乳食の時の私
料理は全然得意ではない私。自治体の離乳食教室とレシピ本で学んでいざ挑戦!
実際に作り始めると疑問がたくさん。
哺乳瓶は毎回消毒しているけど離乳食用の道具や食器はどうやって消毒したらいいの?消毒に関する情報はなく、私の場合は料理以前の問題でした。
また、レシピ通りご飯から鍋で煮た10倍粥。レシピ通りのはずなのにどう見ても見本と違う形のものが完成。
裏ごしやすりつぶしても余った水分。余った水分は捨てていいの?必要な物ならどうやってご飯粒と一緒に混ぜ込んだらいいの?など細かい疑問はきりがありませんでした。
しかし今思うと「レシピ本と全く同じに与えなきゃ」とますます自分を追い込んでいたように思います。
手間暇かけて作りグラム数をきっちり測って与えても、赤ちゃんの口からほぼ出てくる。
最終的には既定の量を完食させられなくて赤ちゃんにも自分にもイライラ。
赤ちゃんは食べる練習をしているだけだからうまく食べられないのは当然のことなのに、と我に返っては自己嫌悪。
食べてくれた時はとてもうれしいけれど初めての離乳食は苦痛なものでした。
食べてくれないイライラを防ぐ3つのポイント
このような私でも、2人目の離乳食を開始してようやく考え方に余裕が出ている事に気が付きました。
同じ赤ちゃんでも昨日食べた量を今日食べないことは普通だった、とやっと気がつきました。
食べてくれなかったからもっと調理法を工夫してみよう、ちょっと高級な食材を買ってきて改めて作り直してみようなんて思う必要なんてないことが分かりました。
以下は、2人目の離乳食で私が実践していることです。
自分がイライラしそうになったら終了する
これに尽きます。
イライラを予防するために、イライラパターンに入り込みそうになったら中止するようにしています。
全てあげきっていなくても気にしない。
授乳もしているのだから大丈夫と割り切ります。
頑張って与え続け、何度も赤ちゃんと戦いました。そして負けるのはいつも私でした。
こんな状態でしたが、1ヶ月もすると赤ちゃんもだんだん食べることに慣れてくれました。赤ちゃん自身も、授乳にプラスして離乳食が加わるパターンに慣れてくれたのだと思います。
赤ちゃんとスプーンを持ってみる
5ヶ月頃の赤ちゃんは、自分の手やおもちゃなど何でも口に持っていき確かめる動きが見られるかと思います。
その習性を利用し、スプーンを手に持たせるとあら不思議。何も言わずとも口に運んでくれます。
手で触れたものを目でとらえ、スプーンを口に持っていきながら口を開けるという食事動作の流れに近いものなっていて、うまくいくと職業柄とても嬉しくなります。
ただし、スプーンをどんどん口の奥に入れようとするので、喉を傷つけないために大人の手は絶対に離さないように。
ちなみに、我が家ではののじのステンレス製のスプーンを愛用しています。
よくある離乳食用のシリコン製のスプーンは柔らかく口当たりが良いかもしれませんが、赤ちゃんの小さな口には少々分厚いです。
大人の介助用スプーンのような薄くて浅いスプーンを探していたところ、こちらのスプーンにたどり着きました。
赤ちゃん用は口元が真ん丸の小さなスプーン、フォークと楕円形のスプーンは現在3歳の上の子が使用しています。
ステンレス製なので着色や劣化もなく長く使用できるので、スプーン選びを迷われている方がいましたらおすすめですよ♪
離乳食本は参考程度に
ママ0歳の離乳食では、本のとおりに食べさせないといけないと本気で思っていました。
今振り返ると、我が家の食卓ではそんなことは無理!とようやく気が付きました。
すべての食材をその時期にクリアする必要はない
各時期にピックアップされている食材、すべてをクリアしないといけない訳ではありません。
家でよく使う食材を慣らしてあげれば十分です。
例えば、ひらめやモロヘイヤ、カッテージチーズはスーパーで探し回って与えましたが、以来我が家には登場しません。
また、小松菜やアスパラなどの下処理に手間がかかるものは徹夜してまで作らなくていいと思います。
高野豆腐もすりおろしてまで与えなくても良かったと思います。大豆製品なので豆腐やきな粉できっと間に合うはずです。
食器の消毒は必要ない
1人目の時はプラスチックの調理道具は薬液消毒していました。しかし、まな板や包丁などすべて消毒するのは現実的に考えて無理があります。
まして私の祖父母世代が生まれたばかりの頃は、今よりも衛生環境は良くなかったと容易に考えられます。
しかし、現在高齢者が多くて問題になっているくらいなので、調理道具や食器は綺麗に洗い、乾燥させれば十分だと思えるようになったら気が楽になりました。
離乳食初期の調理の手抜き法
調理工程の多い離乳食初期。100点を取りに行かないために、特別な道具がなくてもできたご飯をご紹介します。
10倍がゆは米粉をチン
離乳食本に載っている、トロトロでつやつやとした10倍がゆ。私は裏ごしやすりつぶしであんなに綺麗にできたことは一度もありません。きっと、ブレンダーなどの道具を使用して作られているのだと思います。
道具をお持ちの方は使用するのが早いと思います。
私もブレンダーで10倍がゆを作ったことがあります。
しかし、たしかに手作業よりも早いのですが、赤ちゃんが食べる以上の量になってしまい、余らせてしまうのがストレスでした。
離乳食初期はクックパッドで見た、米粉の10倍がゆのレシピが簡単だったので採用しました。
ちなみに、家にあった米粉が減農薬のものだったので私はこれを使用しています。よく見たらパン用でした(笑)
でも、問題なく食べてくれました。
野菜はフレークを溶かしてチン
市販のフレーク状のものを使用しています。作り置きする必要がなく、頑張って作って赤ちゃんに残されるよりもストレスがたまりません。
私はベビポタを使用していますが、他のレトルト食品と異なりこちらは国産で乳幼児規格の商品です。
ですので、レトルトの使用に引け目を感じることはなくむしろどんどんあげています。
そして、こちらの方が食べが良かったりもします。
私はイオンと西松屋で購入しました。一袋500円程度でした。
お湯や湯冷ましと混ぜるだけで食べられますが、なんとなく粉っぽさが気になる時は、レンジで10秒程度温めることでツヤツヤのポタージュ状になりました。
まとめ
赤ちゃんのことで常に神経をすり減らしていて、知らず知らずのうちに疲れている自分の身体。
私自身現在二人目育児中ですが、気がつくと今でもそうです。
自分自身が疲れて子どもに優しくできない、やってあげたいことができなくなってしまうのが一番辛い。
加熱さえしっかりしていれば、離乳食作りは手を抜いていい子育てポイントだと思っています。
子どもに優しく接してあげられるエネルギーを少しでも温存しましょう。